どうも尿の具合が…年のせい?
最近のキーワードを使うならば、わが国は未曾有の高齢化社会であり、医療や福祉の重要な役割の一つに高齢の方がいかに健康に暮らせるかがあります。
高齢者の健全な生活を脅かす原因の一つに排尿に関する障害があります。
排尿の障害には頻尿や尿意が切迫し我慢がきかないなど、尿を膀胱内に溜めることがうまくできない蓄尿に関する症状。尿の勢いが悪い、トイレの時間がかかるなど尿の出方に不自由を感ずる排尿症状。あるいは尿が出た後の残尿感や尿が滴り、切れが悪いなど排尿後の症状が挙げられます。
こうした症状は、男性では前立腺の病気が原因であることが多いのですが、もちろん前立腺の大きさや男女を問わずみられます。膀胱自体にも年齢的変化として容量の減少や排尿する力の低下、あるいは過敏性の高まりなどが認められますし、さらに膀胱や前立腺のみならず排尿に関係する神経系の問題なども考慮する必要もあります。
高齢者に多い病状としては、まず夜間頻尿と睡眠障害。尿意で夜半に目が覚めてしまうのか、目が覚めてしまうのでトイレに行くのか判断が難しいこともあります。日中の適度な運動で適切な睡眠を促すほか、頻尿の改善薬や睡眠薬治療を必要とすることもあります。
脳卒中後あるいは認知症による排尿障害も切実な問題です。尿意を適切に判断し次の動作に移ることができないなど、症状に応じた内服薬のほか生活のリズムや家庭内の環境を考慮することも必要です。
便秘あるいは薬物による排尿障害。全ての薬剤は治療目的の主作用とそれ以外の副作用があります。排尿機能が低下している高齢者では特に配慮が必要で、神経系に作用する薬剤のみならず一般的な感冒薬や高血圧治療薬の一部でも認められることもあります。
泌尿器科さいとうクリニック 齋藤文志郎院長
さいとうクリニック/江別市緑町西1丁目【TEL】 382―3136
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