眼底の中心に穴が開く
眼底検査をすると、いろいろな網膜の病気が発見されます。先日の診察では、眼底の中心に穴が開く黄斑円孔という病気を見つけました。
黄斑とは眼底の真ん中に位置し、ものを見るときはその目線の中心に黄斑があります。たとえば野球では、打者は目線の中心にある黄斑で、ボールを追いかけているのです。黄因に障害を受けると、ボールに目線を合わせられなくなります。
黄斑円孔とは、黄斑の網膜に穴が開く病気です。視力が低下するばかりでなく、見ようとする所が暗点により邪魔されたり、ものが歪んで見えるようになります。網膜剥離を起こすこともあります。
主な原因は、怪我による外傷性黄斑円孔、近視の強い人に起こる近視性黄斑円孔および特発性黄斑円孔です。
外傷性黄斑円孔は、野球やテニスなどの比較的小さなボールを使う球技や他人の肘などが眼球を直撃したときの打撲で起こります。眼球が正面から急激に強い力で圧迫されたとき、一瞬眼球は凹みますがすぐに元に戻ります。このとき眼球内の硝子体が黄斑を強く牽引するため穴が開くのです。
近視性黄斑円孔は、眼球が後ろに伸びた強度の近視眼に好発します。眼球後部の伸展により網膜も伸展しますが硝子体は伸びきれず、硝子体との綱引きに負けた黄斑に穴が開くのです。初期症状は突然の視力低下ですが、視力の出にくい人は気付くのが遅れる場合もあります。穴が開いたとたん網膜の下に眼内液が侵入し網膜剥離を起こす危険が高まるため、発見されたら直ぐに手術が必要となります。
特発性黄斑円孔は、硝子体が徐々に黄斑網膜を引っ張って出来ます。この病気は近視の強さには関係が無く、遠視のヒトでも起こります。女性に多く見られ、ホルモンが関係しているのではないかと疑われています。網膜剥離になることはまずありません。以前は治療法がありませんでしたが、最近は黄斑円孔を塞ぎ視力を回復させる治療法が行われています。
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